2006年4月 2日 (日)

コーンの中の空間

黒胡麻のソフトクリーム甘けれどコーンの中の空間淋し

天からの花のひとひらつかもうと子どもの狂喜右往左往す

「久々に美しいもの見た」なんて失言でした君のとなりで

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2006年2月 3日 (金)

野性の鍵

冷蔵庫の森の奥地で見つかった賞味期限の彼方のプリン

着衣とは危機感による習慣と微笑む君の声の柔らか

未来への扉を前に握りしめ熱を帯びたる野性の鍵よ

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2005年12月28日 (水)

アンドロメダの日本

宝くじ並ぶ群衆同じ顔 まるで笑顔のアウシュヴィッツだ

いくつもの波濤を越えて神の中 プラスマイナスゼロの夕暮れ

故郷の星に桜の滲み初(そ)め アンドロメダの日本微笑む

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2005年12月24日 (土)

柔らかい時計

アンパンを食べているとき人はみな小さな宇宙食べているのさ

柔らかい時計を干せば空風に吹かれてゆらり時が逆巻く

大空にぽっかり開いた黒い穴 見ようによれば総ての思想

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2005年12月23日 (金)

悪のティンカーベル

くっきりと畳の跡がついている君の背中と僕の両膝

たんぽぽの綿毛賑わうカフェに吹く想像をして一人にやける

飛ぶことを忘れ虚ろな耳元にティンカーベルが悪を囁く

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2005年12月18日 (日)

追撃をかわす

物事の裏方位磁石(コンパス)の中に見ゆ幼き頃のアインシュタイン

形良きスキンヘッドに手を当てて憂いの視線落とす新聞

追撃をかわして一人くちずさむ夢の廃墟は空も見えない

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2005年12月17日 (土)

こっちへおいで

脳内に飼い慣らしたる幻獣を時々僕は召喚したい

愛について語る時間ももどかしく昼の世界を閉ざすカーテン

性欲と自己顕示欲支配欲ブレンドしたらこっちへおいで

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2005年8月10日 (水)

流星三首

ペルセウス流星群の降り注ぐ夜は仲間とともに寝そべる

指をさす方角にもう流星はないがついつい指さし叫ぶ

指さして間に合うほどの長き尾の流星見ればもれるため息

天文同好会時代のことを思い出しながら、歌にしました。今年のペルセウス流星群の「極大」は、8月12~13日未明だそうです。12日の夜、晴れていたら夜空を見上げてみてください。しばし夜空を見上げていれば、都会でも何個か流星が見られるはずです。曇っていても、大きな流星なら、雲を突き抜けて見られますよ。

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2005年8月 6日 (土)

青い地球

真二つに青い地球が割れたなら火星挟んでサンドイッチに

バリバリと地球の殻が割れたなら生まれるものは何の赤ちゃん?

月と地球、火星、金星突き刺して焼いて食べるは神の御業か

今回はちょっと「おふざけ」な感じの短歌にしてみました。たまにはこんなものも、と思いまして……え? いつもと変わらない?

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2005年7月13日 (水)

ピアス

書き損ね許し得ぬ過去消すたびに汚れてゆくよ僕の消しゴム

単線のドミノ倒しはパタパタとその先にある夢を信じて

右耳にピアスをつけてみたけれど心に開いた穴は飾れぬ

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2005年6月18日 (土)

睡蓮の池

キラキラと泡立つ光投げかける君の笑顔と睡蓮の池

梅雨空を心に纏う指先は缶コーヒーを開けてたゆたう

顔知らぬ人とメールを交わしつつ画面の前で心潤う

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2005年5月26日 (木)

花の三首

花は枯れ鳥は地に落ち風は止み月は砕けて闇だけが在る

花びらを氷の中に閉じ込めてナイフに映す瞳鋼鉄

花束を片手にゆるぎない歩み写真の中のロシア男性

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2005年5月17日 (火)

カマキリの卵

カマキリの卵が孵化をした今朝も通勤電車は僕たちを吐く

抱き合えば君のおでこを掃くようにさらさら揺れる僕の前髪

今日もまた空を映して流れゆく大河を渡る顔の様々

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2005年5月 5日 (木)

深海の痛み

エルミタージュ美術館へと行きたいがどこでもドアは故障している

菜の花の下にパチンコ玉ころり世界をただの青と黄にする

光無き深海に在る魂の痛み僕らの胸に刻もう

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2005年4月27日 (水)

ひたむきな愛

皓々と夜を犯したコンビニは奪った闇を人の心へ

ひたむきな愛をからだに秘めたまま新たな朝を待つ炊飯器

血流に音符流れるようにして中年紳士踊り始める

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2005年4月24日 (日)

「クリムトのカフェ」

自動ドアのガラスを抜けて天井に光貼りつき不規則に舞う

盲目の勝利者たちは猛毒の爪を研いでは青空を裂く

クリムトの少し斜めに掛かるカフェ少し小首を傾けて見る

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2005年4月19日 (火)

コインの裏

天と地を再び一に帰すように瀑布の如く降れる白雪

この海の果てに夕陽が溶けるならコインの裏に朝が生まれる

外界に開け放たれたカーテンが猫と僕らの違いを見せる

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2005年4月17日 (日)

月一粒

小説を読んで過ごせる誕生日午後の青空映す十和田湖

現実に疲れ夜空を仰ぎ見る月一粒を胸に家路へ

ゲームして君捨ておけば僕の背に裸の胸をくっつけてくる

 短歌も少しずつ発表します。

 といっても、僕は短歌とはどういうものかがわかっているわけではなくて、自分が短歌だと思うものを詠んでます。

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